小次郎の雑学の部屋・2月

この部屋は、皆さんの日常の中で知っていてもそんなに得ってわけじゃないけど
知ってたら結構楽しい!と思えるようなことを紹介していきます。
☆これらのお話は『話のネタ大事典』(PHP文庫)を参考に書いています。

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2月29日は何の日?

明和9年(1772)のこの日、江戸3大火の一つ、目黒行人坂の大火が起こりました。

 

☆閏年は英語では「飛び越える年」

暦の日数が平年より1日多い年を閏年といい、2月は29日まであります。 旧暦では2月30日までありました。だから2月30日に生まれた人の誕生日は、新暦ではなくなってしまうことになります。

英語では閏年のことを「リープイヤー」(leap year)、閏日(2月 29日)を{リープデー」(leap day)といいます。「リープ」とは飛び越えるという意味です。 いったい何を飛び越えるのでしょうか?通常の年では、今月月曜の日は翌年は火曜日、次の年は水曜日と なります。たとえば、平成9年3月3日は月曜日、平成10年3月3日は火曜日、平成11年3月3日は 水曜日というふうにです。そして閏年の平成12年3月3日は金曜日です。すなわち、木曜を飛び越えて 金曜日になるのです。「リープイヤー」「リープデー」という言葉はそこからきています。ブルーワーの 『故事成語辞典』によれば、その昔、ヨーロッパでは閏年には女性が男性に求婚することが出来、断った 男性は罰金を課せられたそうです。(男性には災難な年だったのかもしれませんね。)


2月28日は何の日?

1533年のこの日、フランスの思想家、モンテーニュが誕生しました。

 

☆妻の浮気を許す夫ーマガモの夫婦

妻が他の男と浮気をしているのを見ながら夫はだまって見ている。 そんな夫婦がいます。といってもそれは人間の夫婦ではありません。マガモも夫婦のことです。 マガモの世界では、そうしたことがよく見られます。

マガモの世界はオスのほうが多いのです。その理由はまだわかっていません。 オスが多ければ、夫婦になれないオスが出てくることになります。そうしたオス達はどうするかといえば、 単独、または複数で夫婦になっているメスを追いまわして交尾をします。祖の時、夫であるオスは 大抵黙視しています。単独で他のオスが追いまわすときには妻を守ろうと攻撃することがありますが、 相手が2羽以上だとだまって見ているのです。他のオスと交尾をしたら、生まれてくる子は 自分の子ではなくなるではありませんか!

実は鳥類では先に交尾した時の精子よりあとから交尾した時の精子の 方が授精する確立は高いのです。だから他のオスと交尾した後、夫であるオスも妻と交尾をすれば問題はない というわけです。

 

2月27日は何の日?

寛仁4年(1020)のこの日、藤原道長、無量寿院(法成寺)に九体の阿弥陀仏像を安置しました。

 

☆アミダクジは”アミダ”ではない?

アミダクジと呼ばれているクジビキがあります。縦に人数分の平行線をひき、 その線の間に横線を入れて、階段のように線をたどってあたりハズレを決めたりします。でも、そのような 方法では、アミダクジと呼ぶのは正しくありません。

アミダクジのアミダを漢字で書けば、阿弥陀で、その阿弥陀とは 阿弥陀如来(阿弥陀仏)のことです。その仏像には頭部の後ろ側に放射状の沢山の棒がついています。 それを光背といい、阿弥陀如来の活動、その働きを光の形で表現したものです。アミダクジはもともと は阿弥陀如来の光背に似ているところから、そのように呼ばれました。つまり、アミダクジは本来は 縦に平行線を引くのではなく、阿弥陀如来の光背のように、中心部分から外側に向かって放射状に線を ひくべきものなのです。縦に線を引く今日のアミダクジは阿弥陀如来の何も反映していないことになります。

 

 

 

2月26日は何の日?

昭和55年のこの日、海上自衛隊、環太平洋合同演習(リムパック80) に初参加しました。(〜3月18日)

 

☆海の中を流れる黒瀬川とは?

黒瀬川という川をご存知ですか?富山県と広島県に住んでいる人は ご存知かもしれません。両県にはその名の川があります。ほかにも黒瀬川はあり、それは海の中を 流れています。海にどうして川があるのでしょう?実はその黒瀬川とは黒潮(日本海流)のことなのです。 日本の太平洋側を流れる黒潮は黒っぽく見えるところから黒潮と名づけられたのですが、 昔はそれを黒瀬川とも呼んでいました。

日本の近海には、南からやってくる暖流(黒潮)と北からやってくる 寒流があります。この海流は千島海流、あるいは、親潮とも呼ばれています。なぜ、親潮なのでしょう? 千島海流はベーリング海を源を発し、千島を経て、金華山沖で黒潮と接します。水温は夏季でも摂氏 7〜8度で、この千島海流はプランクトンが豊富な為、サケ・タラ・カニなどがよく育ちます。 つまり、そうした魚類を育ててくれるような存在なのです。そこで親潮と呼ばれるようになりました。

 

 

2月25日は何の日?

仁安2年(1167)のこの日、14日前に太政大臣となった平清盛が、厳島神社に参詣しました。

 

☆島ではないのに、なぜ『広島』なの?

47都道府県の中には「島」という字を含む県名が5つあります。広島県もその一つですが、広島県は 沖縄県のようにいわゆる島ではありません。どれなのにどうして『広島』なのでしょう?

広島とう地名(市名・県名)の由来についてはいくつかの説があります。 広島の市街は太田川の三角州の上に展開しています。その三角州は分流によって5つの島をなしていますが 、その広々とした三角州の地形から「広島」と呼ぶようになったのではないか?という説があります。 これに対し、毛利輝元(元就の孫)が太田川の河口の築城したとき、毛利氏の祖、大江広元の「広」 と、地域の選定にあずかった在地の豪族・福島元長の「島」をとって。城を広島城と名づけ、その城の 名前が地名になったとい説もあります。いずれもそれなりの説得力がありますが、 どちらかと言えば前者の説の方が有力のようです。

 

2月24日は何の日?

明治24年のこの日、劇作家・評論家の倉田百三が誕生しました。

 

☆日本で最も長い駅の名前は?

「源じいの森」「今川河童」「おかめど幸福」「宮本武蔵」「ほくほく大島」「ふれあい生力」 「学」「祝園」−−−−これらは何だと思いますか?「生力」はショウリキ、「学」はガク、「祝園」はホウソノと読みます。 この8つはいずれも現在営業している鉄道の駅名です。ここにあげたのは面白い駅名ですが、日本で最も短い駅名、長い駅名はご存知ですか?

短い駅名の方は多分多くの人がすでにご承知の三重県の「津」駅で、漢字で一文字。反対に最も長い 駅名は、南阿蘇鉄道の「南阿蘇水の生まれる里白水高原」駅です。この駅は熊本県阿蘇郡白水村にあり、平成4年に開業しています。 何故、そんなに長い名前をつけたのでしょう?実は最初から日本一長い名前にしようという考えがあってのことです。この駅の 駅名板には駅名とともに「日本一長い駅名」という文字が記されています。

20世紀になり、コルセットで体を締め上げることが廃れるとともに、女性の間でもダイエットが広まるようになりました。

 

 

2月23日は何の日?

明治24年のこの日、劇作家・評論家の倉田百三が誕生しました。

 

☆最初にダイエットを始めたのは男だった?

ダイエットという語は今や完全に日本語になっています。ダイエットを減量という意味で使っている人もいますが、 本来、ダイエットとは治療・体重調節のための規定食のことで、やせるため、太るための両方を規定食といいます。

女性はダイエット(減量)に対する関心が強いようですが、もともとダイエットは男性の領域でした。 パトリック・ロバートソンの『世界最初辞典』によると、科学的根拠に基づいて計画された最初のダイエット(減量規定食)は太りすぎの ロンドンの葬儀屋ウィリアム・バンディングのために、ハーヴェイという医師が1862年に処方したものだということです。 バンディングはその規定食により、1年で91キロの体重を69キロまで落としています。彼はダイエット推奨の本も書いていますが、 ダイエットは当初、もっぱら男性がしたものでした。

20世紀になり、コルセットで体を締め上げることが廃れるとともに、女性の間でもダイエットが広まるようになりました。

 

 

2月22日は何の日?

大正7年のこの日、本多光太郎らが永久磁石鋼(KS鋼)の特許を取得しました。

 

☆磁石を真ん中から折ると磁極はどうなる?

棒状の磁石があるとします。その一方の端がN極であれば、その反対の端はかならずS極になっているはずです。それでは、その棒を真ん中で折ったとしたら、磁石はどうなるのでしょうか?半分はN極だけになり、もう半分はS極だけになるのでしょうか?

答え、「そうはならない。」棒磁石を真ん中で切断しようが片方の端だけ少し、切り落とそうが、棒磁石は片方の端がN極であれば、その反対側はS極になります。すなわち切断された棒磁石がN極だけ、S極だけになることはありません。それは棒磁石の物質の一つ一つの分子(鉄の棒磁石であれば鉄の分子)それ自体が小さな磁石であり、一端がN極、他端がS極になっているからです。だから一本の棒磁石が折れて二本になってもそれぞれの棒磁石はそれぞれの端がN極、S極になります。


2月21日は何の日?

建長7年(1255)のこの日、北条時頼、1000人に勧進して建長寺の鐘を鋳造しました。

 

☆お寺の鐘にも”乳”がある?

乳と言えば、あなたは何を連想しますか?

多分、多くの人が女性の乳房を連想するに違いありません。中には牛の乳を思い浮かべる人もいるかもしれません。でも、お寺の鐘をイメージする人はおそらくいないのではないかと思います。

お寺には大きな鐘(梵鐘)があります。じつはその鐘にも乳があります。どこになるのでしょう?鐘の上のほうに小さな突起物が並んでいます。その突起物のことを「乳」と言います。またお城の門にも乳があります。城の門にはオッパイの形をしたものが沢山ついています。下にあり釘を隠すためのもの、または飾りとしてつけられているものですが、それは「乳金物」と呼ばれています。

 

2月20日は何の日?

大正12年のこの日、東京駅前の皇居側に丸ビルが完成しました。(9階建て、1階に商店、2階以上は貸事務所)

 

☆加湿器の水蒸気はなぜ熱くないの?

エアコンやストーブなどで部屋を暖かくすると、空気が乾燥し、肌がカサカサになったり、喉がいがらっぽくなったりましす。そこで加湿器を用いたりします。加湿器にはいろんなタイプがありますが、代表的なものに超音波式のものがあります。その加湿器から出てくる水蒸気は手を近づけても熱くありません。

ヤカンに水を入れて熱するとやがて湯気が出ます。その湯気に手を近づけると熱いのに、超音波式の加湿器の水蒸気はちっとも熱くありません。それは水を高温にするのではなく、超音波で水を振動させて水蒸気を作り出しているからです。超音波を水中に伝えると水の分子がバラバラに動きはじめ、ついには分解して、霧状(水蒸気)になります。このように、水を振動させて水蒸気を発生させており、熱は全く使っていません。だから加湿器から出ている水蒸気に手を当てても、熱くないのです。

 

2月19日は何の日?

明治40年のこの日、警視庁、自動車取締規則制定。

 

☆途切れ途切れの国道がある不思議

現在、国道という名を持つ道路は459本あります。その中には距離が187メートルしかないもの(174号線)や一部が階段になっているもの(339号線)もあります。またその一部が海の上を走っている国道もあります。沖縄県を縦断している国道58号線がそうです。この国道は終点が那覇市で、起点は鹿児島県です。58号線は鹿児島市から種子島、奄美大島を経由し、沖縄へと続いています。その間には海があり、国道は途切れ途切れになっています。どうしてこんな国道が出来たのでしょう?道路法では国道は「国土を縦断、横断し、都道府県庁所在地と重要な都市を連絡する道路」と規定されています。沖縄県は島なので、地続きの県庁所在地はありません。そこで沖縄に国道(58号線)を設けるとき海にも道路があるものと想定して、もっとも近い県庁所在地=鹿児島市と那覇市を結ぶ道路とすることで、国道としたというわけです。

 

2月18日は何の日?

明治41年のこの日、米国移民に関する協定締結(日米紳士協定)。

 

☆「大帯」をしない人は紳士にあらず?

上品で礼儀正しく学徳のある人。そんな人を指して「紳士」と言います。「紳士」の「紳」は糸へんで、それは「大きな帯」を意味します。ということは「紳士」とは「大きな帯をした人」を意味することになりますが、どうして大きな帯をなのでしょうか?

官位が高く、身分のある人のことを昔は「しん紳」(ごめんなさい、このPCでは「しん」という字は出ませんでした。)と称しました。「しん」とはさしはさむことを意味し、「紳」は大帯を意味します。さしはさむものは「笏」(しゃく)で「しん紳」とは大帯に笏をさしはさむことをいいます。おおやけの席に出る時、高官の人たちは大帯を締め、笏をさしはさまなければなりませんでした。そこから「しん紳」は位が高く身分のあること、またはそういう人を意味するようになりました。「紳士」という言葉はそれに由来しており、「しん紳の士」(大帯をし、笏をはさんだ人)という意味です。

明治時代の英和辞典の中には英語のジェントルマン(gentleman)を「しん紳」と訳しているものもあります。

 

 

 

2月17日は何の日?

1904年のこの日、プッチーニのオペラ『蝶々夫人』がミラノ・スカラ座で初演されました。

☆鳥の糞に化けるチョウとは?

昆虫をはじめ動物の中には、カムフラージュをして敵から身を守っているものがあります。他の動物の姿形に似せることを擬態といいますが、昆虫の擬態はよく知られています。例えば、コノハチョウは枯葉に擬態し、トラカミキリはスズメバチに擬態します。

自らを鳥の糞に似せて身を守っている昆虫もいます。アゲハチョウの幼虫がそうです。アゲハチョウの幼虫は黒褐色で白色がまだらについていて、その色や形は鳥の糞そっくりです。どうして鳥の糞に擬態するのでしょう?昆虫の幼虫は鳥にとって餌でもあり、鳥は幼虫の天敵です。そのアゲハチョウの幼虫は自らを鳥の糞に似せることで天敵をあざむいているわけです。ちなみに、糞と言えば、自分が排出した糞をカムフラージュに利用する昆虫もいます。カメノコハムシの幼虫は自分が排泄した糞と脱皮殻で背中を覆い、敵から身を守ります。クビボソハムシの幼虫も同じように背中を糞で覆います。

 

2月16日は何の日?

昭和45年のこの日、国鉄「再建10ヵ年計画」を運輸大臣に申請しました。(6万人削減、駅の4割を廃止または無人化)。

 

☆時刻表にのっていない駅?

四国の高松と宇和島を結ぶJR予讃本線に「津島ノ宮駅」という駅があります。しかし、時刻表を見てもこの駅はのっていません。時刻表だけではなく、地図にものっていません。駅なのに、どうして時刻表にのっていないのでしょう?

高松駅から数えて14番目に「海岸寺」という駅があります。時刻表ではその次は「詫間」(たくま)という駅になっていますが、実は両駅のあいだに「津島ノ宮駅」があります。どうして時刻表にのっていなのでしょう?

それは、この駅が1年にわずか2日しか営業せず、それ以外の日は駅として使われていないからなのです。津島ノ宮駅は瀬戸内海の沿岸に位置しており、駅の近くの沖合いの津島という小さな島があります。この島には津島の宮神社があり、毎年8月の4日、5日に祭礼が行われ、多くの人々が参杯に訪れます。津島ノ宮駅はそのときだけ営業します。すなわち、この駅は1年に2日しか使用されません。このため、時刻表にも地図にものっていないのです。

2月15日は何の日?

昭和39年のこの日、安部公房原作・勅使河原宏監督の映画『砂の女』が封切られました。

 

☆砂は水に濡れるとなぜ黒っぽくなるのか?

海岸の砂地に波が寄せてくると、それまで白く光って見えていた砂が海水に濡れて黒っぽくなります。そして、海水がひいてしばらくすると、黒くなった砂の色が再び薄くなってきます。どうして水に濡れると砂は黒くなるのでしょうか?海水が黒い色をつけているわけではありませんよね。

砂の成分の主体は酸化ケイ素。因みに石英ガラスは酸化ケイ素を原料としています。酸化ケイ素類は表面で光をよく反射します。海岸の砂もよく反射します。しかも砂ではその大きさや形から乱反射が起きます。その為砂は白っぽく光って見えます。しかし、海水で濡れると砂は乱反射することが出来なくなるのです。

太陽光線は水と砂の混合体に吸収されます。太陽光線はいろいろな色が混じったもので、色が混合されて白く見えます。だから太陽光線のことを白色光線ともいいます。砂が海水で濡れると太陽光線の乱反射を妨害することになります。そこで黒っぽく見えるようになるのです。

 

2月14日は何の日?

昭和5年のこの日、作曲家の宮城道雄、東京音楽学校の講師に任命されました。

 

☆「三拍子そろう」−−−−何がそろうのか

三つの必要な条件がうまくそろったとき、「三拍子そろう」などと言います。普通はいい意味で用いる場合が多いですが、江戸時代には三つの悪行、悪癖が備わっていることを「三拍子そろう」と言いました。江戸時代において「三拍子そろう」といえは、それは「飲む、打つ、買う」(お酒の飲む、バクチを打つ、女を買う)ことを意味していました。

「拍子」という言葉から想像できるように、「三拍子」は邦楽からでた言葉で、もともとは拍子をとる3つの楽器をいったものです。その3つとは、「小鼓」(こつづみ)、「大鼓」(おおかわ)、笛です。その3種類の楽器で拍子を取ることが「三拍子」のもともとの意味であり、それが転じて3つの必要な条件という意味になって、「三拍子」はさまざまな分野で使われるようになりました。

そしてそれらの3つの条件がうまくそろっていることを意味する「三拍子そろう」という言い方が生まれました。


2月13日は何の日?

奈良、和歌山で梅の開花の平年日(「梅散りて白磁の鉢の夜々ひとり」横光利一)。

 

☆梅酒を作る時氷砂糖を用いるわけは?

梅酒を作るときにはその氷砂糖を使います。それは氷砂糖の方が美味しい梅酒を作れるからです。ではどうして氷砂糖なのでしょうか?

青梅をビンに入れ、焼酎と氷砂糖を加えます。そうすると、梅の果肉の内部のほうが浸透圧が大きいので、まずアルコールや水分が果肉の中に浸透していきます。そしてアルコールと反応することで、果肉は香りやコクのあるエキスを作り出します。氷砂糖は溶ける速度が遅く、ゆっくり溶けます。やがて、氷砂糖が溶けてくると果肉の内部の浸透圧より外部の浸透圧が大きくなります。そうすると梅のエキスが外側の焼酎の中に引き出され、美味しい梅酒が出来上がるのです。氷砂糖を用いるのはこの作用を「ゆっくり」進行させる為なのです。

普通の砂糖を用いて梅酒を作ると砂糖が早く溶けてしまうので、果肉のエキスを抽出することが出来ません。このため甘いだけの風味のない梅酒になってしまいます。

2月12日は何の日?

明治24年のこの日、作家の直木三十五が誕生しました。


☆クモだってリサイクルしている

クモは糸を作り出し、それで網を張り、獲物を捕まえることはよく知られています。それでは獲物を捕らえたあと、その網はどうしているのでしょう?そのまま放置しているのでしょうか?

>クモの中には網を食べてしまう種類がいます。丸くて美しい網を張るオニグモというクモがいますが、このクモは新しい網を作る時、古くなった網は食べてしまいます。何故食べるのでしょう?網には昆虫などの獲物だけではなく花粉も付着します。クモにとっては花粉も重要な栄養現です。また網はタンパク質で出来ていて、いわば栄養食品です。そこでクモは網を食べることで花粉を取りいれ、食べた網は新しい網を作るのにも利用しているのです。クモは自分で張った古い網を食べて30分もするとまた新しい網を張ることが出来ますが、その新しい網の成分の80〜90%は古い網の成分だそうです。クモは網を有効利用、すなわちリサイクルしているのです。

脳も例外ではありません。アルコールは脳にも送られます。脳には「血液脳関門」と呼ばれる異物を防ぐ防御システムがあります。それが、血液によって運ばれた有害な物質が脳に入りこむのを防いでいます。ところが、アルコールはその関門を通過し、脳に入り込んでしまう性質があるのです。脳の関門を通過したアルコールは神経細胞に達し、神経細胞同士の情報のやり取りを妨害してしまうのです。それがすなわち「酔い」の状態なのです。



2月11日は何の日?

昭和16年のこの日、人気絶頂の李香欄が東京の日劇に出演しました。(早朝から群集が殺到し、警官が出動)


☆漢字の「香」は何のかおりだったのか?

香水・香木などの「香」という漢字は「かおり」を意味しますが、その「香」とはもともとは何のかおりを意味する字だったのでしょう?あなたは「香」の字から、どんなかおりをイメージするでしょうか?じつは「香」はある植物のかおりのことですが、その植物とは?

「香」という漢字は「黍」(キビ)の略字と、「曰」からできた会意文字です。「黍」はイネ科の植物のキビ。「曰」は「いわく、のたまわく」という意味に用いられていますが、それは本来は祝詞(のりと)など神霊に告げる書をおさめる器をかたどって象形文字なのです。つまり香という字は、祝詞などをおさめる器に黍を置いて、神を祭ることを表した文字だったのです。

その黍の匂いから「香」という字はのちに「かおり」「かんばしい」などの意味に用いられるようになったわけです。



2月10日は何の日?

1947年のこの日、パリ平和条約調印(連合国とイタリア・ハンガリー・ブルガリア・ルーマニア・フィンランド)

 

☆ジグソーパズルは地理の教材だった?

曲線など複雑な線を切るときに使う「糸のこぎり」を英語では「ジグソー」(jigsaw)といいます。ジグソーパズルというゲームがありますが、それはジグソーで切り抜いたようなパズルという意味です。

ジグソーパズルは今日では遊びとしての要素が強いですが、もともとは地理の学習教材でした。すなわち地理を学習する為に、地図を切り抜いた断片をはめていって正しい地図にする教材だったのです。その教材は18世紀にイギリスで作られましたが、それが、今日のジグソーパズルのルーツです。現存する最古のジグソーパズルは1767年にジョン・スピルズベリーという人が出版した「郡別に裁断したイングランド、ウェールズ地図」でそれは30枚の断片からできていました。ジグソーパズルは最初は地図でしたがやがて、絵のジグソーパズルが出版され、今に至っています。

 


2月9日は何の日?

元禄11年(1698)のこの日、江戸上野の寛永寺根本中堂の造営工事が開始されました。(同年8月落成)

 

☆「意地を張る」の「意地」は仏教用語

日常よく使っている言葉の中には仏教語にその起源を持っているものが少なくありません。「意地を張る」「意地汚い」「意地悪」などの「意地」も、もとは仏教語です。

「意地」は今日では気性、あるいは自分の主張などを押し通そうとする心の意味に用いられていますが、この言葉の本来の意味とは少し異なります。仏教語としての「意地」は心の働きのうちの第六の意識、あるいはその働きをなす器官を意味します。仏教では、人間の感覚知覚の器官を眼(げん)・耳(に)・鼻(び)・舌(ぜつ)・身(しん)・意(い)に分け、それを六根(ろっこん)といいます。

現代風にいえば、順に、視覚器官・聴覚器官・嗅覚器官・味覚器官・触覚器官・思考器官です。その第六の「意」は認識の根本となり、一切の認識はそこから生ずるので、それを大地に例えて「意地」と名づけたわけです。それが転じて「気性」「心」ということも意味するようになりました。

 

 

2月8日は何の日?

昭和37年のこの日、南極の昭和基地が閉鎖されました。(〜昭和40年11月20日まで)

 

氷点下の南極海でなぜ魚は生きられる?

南極は気温がマイナス70度になることもあります。ところがそんなに寒い南極の海にも多数の魚がすんでいます。冬には凍ってしまいますが、魚たちは凍死することはなく、ちゃんと生きています。南極海にすんでいるのはその大部分がスズキの仲間であり、彼らは寒さにめっぽう強いのです。

海水は塩分を含んでいるので、真水よりも氷点が低い。海水の氷点がマイナス1.8度前後。これに対し、海水より塩分濃度が低い魚の体液の氷点は海水より高いのです。一般の魚は体液の温度がマイナス0.8度になると凍ってしまいます。つまり海が凍るより前に魚は凍ってしまうのです。

ところが南極海にすんでいる魚は海が凍っても(マイナス1.8度でも)凍らない。そのわけは南極にすむ魚の体液には耐凍性物質(数種の糖タンパク質)が含まれているためです。その物質が血液(血漿)の中に氷の結晶が出来るのを阻止しているわけなのです。

 

 

2月7日は何の日?

1894年のこの日、アメリカの野球選手ベーブ・ルースが誕生しました。

 

☆ウシのゲップは地球温暖化のもと!?

地球の温暖化が問題になっています。温暖化の原因の一つに大気中のメタンガスの濃度の増加があげられていますが、そのガスの発生にはウシが深く関わっています。メタンガスは沼地、水田、山火事などから発生しますが、ウシもまた多量のメタンガスを放出しています。

ウシは草を食べ、摂取した草の植物繊維を胃の中の細菌によって分解しています。その消化の過程で多量のメタンガスが発生します。ウシはそのガスの9割をゲップとして、1割をオナラとして放出しています。ウシが1日で放出するメタンガスの量は最高360グラムにもなります。世界のウシが放出するメタンガスの総量は3億トンとも4億トンともいわれています。

メタンガスは地球温暖化の原因の一つです。そこでウシから出るメタンガスの量を少なくしようという研究が行われています。しかし、今のところウシから発生するメタンガスの効果的な制御方法は見つかっていません。

 

 

2月6日は何の日?

明治30年のこの日、福島県八幡村に八幡製鉄所の建設が始められました。

 

☆幌馬車は実際は幌牛車だった?

アメリカの開拓時代を象徴する乗り物、幌馬車。18世紀ごろから用いられ、ペンシルヴェニア州のコネストガ地方で考案されたことから、はじめはコネストガ・ワゴン(conestoga wagon)と呼ばれていましたが、幌つきであることから、幌ワゴン(covered wagon)といわれるようになりました。それを日本語では「幌馬車」と訳しています。

因みにサイレント映画の『幌馬車』も原題は、「The Covered Wagon」ですが、実は幌ワゴンの邦訳としての幌馬車には少々問題があります。

それというのも、幌ワゴンをひいていたのは必ずしも馬だけではなかったからです。幌ワゴンは馬のほか、騾馬(ラバ)や牛もひいていました。それに西部の荒地では馬よりも牛がひくことのほうが多かったようです。牛のほうが力があり、農耕にも利用できたからです。映画に登場する幌ワゴンはたいてい馬がひいていますが、幌ワゴン=幌馬車ではありませんでした。

 

 

2月5日は何の日?

184年のこの日、イギリスの空気タイヤの発明者、ジョン・ダンロップが誕生しました。

 

☆車のタイヤはなぜ黒色なのか?

自動車のボティには赤、青、白などいろいろな色が使われています。ところがタイヤは殆どが黒です。色のついたタイヤがあってもよさそうなのに、なぜか黒色だけです。タイヤが黒いのには意味があるのでしょうか?

タイヤの原料は天然ゴムです。天然ゴムのままだとゴムの分子がバラバラの状態なので硫黄粉末などを加えて分子を結合させます。そしてさらに耐磨耗性や引っ張り強さを高めるため補強剤としてタイヤの約半分の量のカーボン(炭素の粉末)加えます。

タイヤが黒いのは、そのカーボンの色のせいです。カーボンを脱色すれば白いタイヤを作ることは出来ますが、耐久性は黒いタイヤより弱くなるそうです。それに、黒い方が、汚れが目立たなくていいですね。

 

 

2月4日は何の日?

立春(「雨の中にあり立春大吉の光あり」高浜虚子)です。

 

☆植物の茎はなぜ直立するのか?

ほとんどの植物の茎はまっすぐ立っています。植物の茎には人間の脊椎に相当するものがありません。それなのに、植物の茎はどうして直立することが出来るのでしょうか?

植物は人間にとっての支えとなる骨はないので、一つ一つの細胞で自分自身を支えなければなりません。植物は細胞を積み上げて立っているわけですが、それぞれの細胞が弱ければ倒れてしまいます。そんなことがないように、植物の細胞は強度を持った構造になっています。人間の細胞には細胞壁がなく、外側は細胞膜という薄い膜でできています。ところが植物は細胞壁を持っており、また、それぞれの細胞は外側から押されたときに強く押し返すことが出来ます。細胞の外側を壁で覆い、中に水を入れて体積を大きくすることで構造的に強くし、それを積み上げて丈夫な茎を形成しているのです。

 

2月3日は何の日?

文久4年(1864)のこの日、二葉亭四迷が誕生しました。

 

☆自分の子のことを「せがれ」というわけは?

「ぜがれ」という言葉があります。親が自分の息子を謙遜していうときに用いられます。今日ではおもに男の子に対して用いられていますが、古くは女の子に対しても「せがれ」と言いました。

自分の子のことを「せがれ」と呼ぶようになったのは室町時代のころからのようです。そもそも「せがれ」とはどういう意味だったのでしょう?江戸時代末期の『皇都午睡』(こうとごすい)という随筆集に「我が子を倅(せがれ)という詞は痩枯(やせかれ)の略語にて、人を卑しめ罵る詞なり」とあります。

自分の子供をへりくだって、「やせがれ(痩せ枯れ)」と呼び、それが略されて「せがれ」となったというのです。「せがれ」の語源説としては、この説がもっとも有力とされています。「せがれ」は漢字では古くは「倅」と書いていました。「倅」には「やつれる」という意味がありますね。

 

2月2日は何の日?

天平21年(749)のこの日、社会事業に活躍した僧の行基が死去しました。

 

☆天台宗では「和尚」が「かしょう」?

「♪♪山寺の和尚さんはまりはつきたしまりはなし・・・・」という歌詞の童謡があります。この歌では「和尚」はお坊さんに対する親しみを込めた呼び名として用いられています。ちなみに「和尚さん」という語は、古代インド語で「先生・師匠」を意味するウパーディヤーヤから変化したウパッジャー、あるいはオッジャーを中国において音訳したものと考えられています。。

そわが国では中世以来、「和尚」は高徳の僧の呼称として用いられていましたが、時代がくだるにつれて高僧ではなくとも和尚と呼ぶようになりました。また「和尚」は宗派によって読み方が違ってきます。

浄土宗・禅宗では「おしょう」と読みますが、天台宗では「かしょう」と読み、真言宗では「わしょう」と読みます。「和尚」は本来は師として尊敬すべき者という意味を持っていたので、江戸時代には武道や茶道の師匠、あるいは遊女のことも「和尚」といいました。

 


2月1日は何の日?

昭和17年のこの日、味噌・醤油切符制配給が実施されました。

 

☆ハエは足にも舌を持っている?

ハエは足の先に二本の爪状のものをもっており、また足の先から粘着力の強い液を分泌し、それが接着剤のような働きをします。だから、天井にも止まっていられるし、ガラス窓にもくっついていられのです。

ハエの足はほかにも優れた機能を備えています。ハエの足の先には褥盤(じょくばん)と呼ばれるクッションが2つついています。この褥盤は細かい毛で覆われているのですが、ハエはその毛でも味や匂いを感じることが出来ます。つまり、褥盤の毛は舌と鼻の役目も兼ねているのです。。

イエバナでは、その足の毛は甘味に大変敏感です。糖類の中ではショ糖に対してもっとも強く反応し、ついで果糖、ブドウ糖乳糖の順で、これは口が感じる順と同じですが、イエバエのショ糖に対する足の毛の感受性は口よりも10倍鋭いと言われています。

 

☆これらのお話は『話のネタ大事典』(PHP文庫)参考に書いています。